指数・対数の演算

(問題9)

                           (1989 東京大)

 

 

(解答例)

 

(重要ポイント)

 ・aのn乗+ b のn乗 (n:奇数)が因数分解できることは、よく利用できる重要事項である。aの3乗+bの3乗 以降の因数分解についても考えておいてもらいたい。

 

・一の位の数とは、要は10で割った余りのことである。10の倍数の部分については無視してシンプルに3の21乗の部分で考えればよい。

 

指数・対数の演算

(問題10)

                           (2022 京都大)

 

(解答例)

(重要ポイント)

2022をどのように上下から評価するかだが、当然log計算がしやすくなる、特にlog 2 を利用せよということなので、2の累乗に関連付けて評価すれば算出することができる。

上からは2048=2の11乗として評価すれば5.5という値で評価できることは一瞬で分かる。下はどのような値であればlog 計算がしやすくなり、離れた値になりすぎないかであれば(評価が甘くなりすぎないかであれば)、2000で評価するのが妥当であろう。

 

 

微積分(3次関数)

(問題13)

                            (2022 東京大)

 

(解答例)

(重要ポイント)

やや抽象的な問題であるが、文字を使って直線の式を設定してしまえば、3次方程式の3実数解を持つ条件を考える、関数と直線で囲まれた面積を求めるなどの共通テストレベルのよくある問題になる。ただ、文字が多くなると、「どれが定数で、どれが変数であるか」「どの文字についての仮定のもとで、どの文字についての議論をすることが求められているのか」 を頭の中でしっかり整理して、式を扱っていく必要がある。

当然文字定数についての場合分けが必要なこともよくあるので、文字定数がいろいろな値である場合を想定して、すべての状況を尽くして論証する必要がある。

 

 

 

数列(等差数列)

(問題14)

                            (2018 千葉大

 

(解答例)

(重要ポイント)

・具体的に実験 → 仮説 → 証明(論証) の流れで、状況を把握する。

・規則性に気づけば、いくつかをひとまとまりにして(群として)考えると、一般項を場合分けしながら求めることができる。

 

 

 

数列(漸化式)

(問題15)

                           (2017 東工大

 

(解答例)

 

(重要ポイント)

(1)樹形図で、実験的にn個の文字列を書くと、始めをa,b,c のいずれかにより2番目以降の文字に制限が付くものの以降はn-1 個の文字列が並ぶので、帰納性があることに気づく。

その帰納的な定まりを数式で表せば、漸化式が立式できるので、あとはそれを解けば一般項を求めることができる。

(2)条件付き確率であるが、結局分母、分子に来るのは場合の数なので、それぞれの状況を場合の数を調べるだけである。

極限では大雑把な見方が大切で、n が無限大の時、βのn乗は無視できる ことを見抜けば、結果はすぐに出せる。

 

 

平面図形・平面ベクトル

(問題16)

                           (2017 千葉大

 

(解答例)

 

(重要ポイント)

(1)図形的状況をベクトルを用いて、数式表現するのみ

(2)2つの直線の交点を求める場合は、2つの直線の式を連立させて解くのみ

(3)関数の変化であるから微分で増減を調べるか 不等式の証明なので、引いて >0 

 を示す が通常の方針であろう

 

 

 

立体図形・空間ベクトル

(問題17)

                        (2019 早稲田大・理工)

 

(解答例)



(重要ポイント)

(1)外心の位置ベクトル表示には、辺ベクトルとの内積が(辺の長さの2乗)÷2 であることを利用する。

(2)kの値を決めるための条件はOQ=1ということであり、これをベクトルで数式表現すればよい

(3)2ベクトルのなす角が鋭角か鈍角かは内積が正か負かで判断される。内積が0であれば、2ベクトルは垂直である。したがって、内積が正か負か0かを論証すればよい。

(4)PQ=2が出せると、PQが球Sの直径であり、図形的な状況を把握する大きな一助となる情報である。A,B,Cが球S上にありかつ、Pを中心とする球上にあることも把握できると、より図形的状況が把握できるようになる。

「外心と重心が一致する三角形は正三角形である」という事実はよく使うので、特に平面ベクトルの分野で使う訓練をしておきたい。

 

 

場合の数(場合分けして数える)

(問題18)

                            (2022 群馬大)

 

(解答例) 群馬大公表の解答例

(解答例2)

(重要ポイント)確率の問題も、確率の定義が、一通り一通りが同様に確からしい基準で考えた時の(題意に沿う場合の数)/(全体の場合の数) であるから、場合の数を求めることに尽きる。

場合の数を考える場合、しばしば状況を場合分けして考える必要があるが、まずはありうる場合分けをしてから、一つ一つのケースについて確率なり場合の数を数えるなり考えていく。

全体を細分化して、もれなくダブりなく(数学用語では「排反かつすべてを尽くした場合分け」)カテゴリー分けすることに慣れておく必要がある。

(3)は、3変数といっても、一つの等式があるので(拘束条件)実質2変数である。

多変数関数の扱いでは、2文字を同時に動かすと考えにくいので、一文字を固定したとして考えると考えやすくなる。上記解答ではYを固定して、Zの取りうる値をYの式で表せることになる。あとはYを動かして∑すれば、ありうる(Y,Z)の組がすべて数えられることになる。